患者さんやそのご家族、職員の憩いの場所をつくりましょう。

「心と体の健康」と「緑」との関わりは密接です。「緑」とのふれあいがもたらす「癒し」の効果は誰しもが感じるのではないでしょうか。陽光にきらめき、風にそよぐ木々、春を彩る草花など、見ているだけで穏やかな優しい気持ちになるものです。
そう考えると、緑=「庭」を最も必要としているのは福祉施設・医療施設ではないかと感じます。
自然と身近に接し、四季の移ろいを五感で感じることのできる「庭」を考えてみませんか。
 

 「園芸福祉」 「園芸療法」

間近に迫った少子高齢化社会の到来の下、花や緑に接することによって心身の機能向上を促す「園芸療法」が注目されています。
「園芸療法」は健康への効果ばかりではなく、園芸作業を通した人とのコミュニケーション面での効果も期待されています。対象となる人は広範囲ですが、あくまでも医学的な療法です。対して「園芸福祉」は治療ではなく、健康増進や心の安らぎ、生きがいづくりなどを目的とした活動で、どちらかといえばレクリエーション活動に近いのではないでしょうか。対象となる人は特に限定されていません。
どちらにせよ、園芸作業を行う「行為」であり、体制づくりやプログラミングなどの「ソフト面」の整備が一番重要となります。そう考えると、「庭」づくりの過程をプログラムと捉えれば、「庭」づくり自体がまさしく「園芸福祉」となるのではないでしょうか。
これから福祉施設や医療施設で、「園芸」に取り組もうと考えられるなら「庭」づくりをプログラミングしてはいかがでしょうか。
そして手探り状態でも、とりあえずは、何かしらやってみる(行動を起こす)ことが重要ではないかと思います。