・ヤシなどの亜熱帯系植物については、「リゾートな庭のつくりかた」 をご覧下さい。
常緑高木 |
シマトネリコ
サラサラとした軽やかな印象を与える最近流行の常緑樹です。重々しい印象をもつ常緑樹の中では稀な存在です。落葉樹のような軽やかさで、冬にもその美しい葉を楽しめる樹木は他にはありません。
丈夫なのも魅力です。
ベニバナトキワマンサク
トキワマンサクの園芸種。柔らかい葉と、春の鮮やかな紅花が美しい常緑小高木。
花は近くで見ると線香花火のようです。刈り込みにも強く生垣に適しています。春はとても目立ちます。
葉があまり密生しないので、遮蔽(目隠し)には適していません。
モッコク
どっしりと風格のある樹姿とつややかな葉の美しさから「庭木の王様」と呼ばれている樹木です。日本庭園によく似合います。
広い庭であれば、放っておいても樹姿は整いますが、一般的に庭園などでは、定期的に仕立てて楽しむ樹木です。仕立ては素人には難しいです。
落葉高木 |
アズキナシ
春に白い花を咲かせ、秋には赤い小さな「アズキ」ほどの果実を付けるます。
秋の実りの季節を除くと目立たない木ですが、株立ちのスラッとした樹形がキレイです。
エゴノキ
雑木の代表的な花木です。5~6月に、清楚な白い花が垂れ下がるようにたくさん咲きます。(花期は短いですが・・)花の美しさと野趣っぽい樹形が魅力の木です。庭には株立ちのものがいいと思います。
紅花品種の‘ピンクチャイム’などもあります。
カツラ
樹形の美しさと、明るく抜けるような秋の黄葉が素晴らしい落葉樹です。葉はハート形です。春の芽吹きも早く、春の訪れをいち早く感じさせてくれます。
樹形は、左右対称の整った狭円錐形で、単木での植栽に向いています。ある程度放っておいても美しい樹形を保ってくれます。
ハナミズキ
ヤマボウシの仲間で、花がとても美しい樹木です。
その魅力はなんといっても鮮やかな花です。花には白、赤、ピンクがあります。
ヒメシャラ
繊細な枝と美しい幹肌が特徴の美しい樹木です。いろんなスタイルの庭に似合うと思います。
秋には、黄色から深紅と色が変わる紅葉が楽しめます。
チャドクガに注意が必要です。
ミモザ(フサアカシア・ギンヨウアカシア)
黄色のふんわりとした花が総状に咲いて、木全体が黄色くなる姿は圧巻です。欧州で人気のある樹木です。
枝が柔らかいので木全体が風に揺れてしなります。生長が早く、大木になるため定期的な剪定が必要です。
台風などで倒木に注意が必要です。
「ミモザ」はフランス・イギリス・アメリカでの名前で、日本名を「フサ(房)アカシア」と言います。お花屋さんでは「ギンヨウ(銀葉)アカシア」を「ミモザ」として売っています。この辺の名前の付け方は曖昧です。
さらに、日本でアカシアといえば「ニセアカシア」を指すことも多いので複雑です。ちなみ「ニセアカシア」は「アカシア」とは全く違う樹木です。
さらにさらに、学名で「ミモザ」といえば「オジギソウ」のことなのです。こんがらがってしまいます。
「フサアカシア」と「ギンヨウアカシア」の見分け方
「フサアカシア」・・・花に芳香あり
「ギンヨウアカシア」・・・花はほぼ無香、葉が銀灰色
モミジ類
ここで説明するまでもありませんが、文字通り紅葉樹の代表種です。四季の移ろいを感じさせてくれる美しい樹木で、日本庭園に限らずいろいろなスタイルの庭にマッチします。
イロハモミジ、ヤマモミジ、ノムラモミジ、シダレモミジなどが有名ですが、数多くの園芸品種があります。また、最近は欧米からの輸入種で、ネグンドカエデ、ノルウェイカエデなどもかなり市場に出回っています。葉色も様々です。王道ではありますが、個人的にはイロハモミジが一番好きです。
モミジはすごい数の園芸品種がありますので、いろいろ見て回ってお気に入りを探してみるのも面白いと思います。
ヤマボウシ
垂直にのびた幹から水平に枝を広げる落葉樹です。その自然な樹姿が美しく、ナチュラルガーデンには欠かせない樹木のひとつです。
庭に植えるなら、株立ちのものを選びましょう。剪定せずに野趣を楽しむのがいいでしょう。
素朴で清々しい白い花を咲かせますが、花は上向きにつくため下からはあまり見えません。(2階からはよく見えますが・・・)
常緑低木 |
アベリア‘エドワード・ゴーチャー’(Abelia 'Edward goucher')
アベリアの園芸品種の一つ。
花が春から秋にわたって長期に楽しめる樹木です。花色はアベリアよりも濃く、花つきも良いようです。「アベリア」より小型なので庭にも向いていると思います。
ボーダー状に植えるのがオススメです。
アベリア‘コンフェッティ’(Abelia 'Confetti')
アベリアの園芸品種の一つ。
葉に淡いピンク~白色の斑が入っています。秋には赤く紅葉します。涼しげな感じです。「アベリア」より小型です。
花はアベリアとあまり変わらないようです。蕾はピンク色、開くと白色になります。
アベリア‘ホープレイズ’(Abelia x grandiflora 'Hopleys')
アベリアの園芸品種の一つ。
葉に黄色い斑が入っています。秋には赤く紅葉します。明るく柔らかそうでほんわりとしています。「アベリア」より小型です。
花はアベリアとあまり変わらないようです。蕾はピンク色、開くと白色になります。
シルバープリペット(Ligustrum sinense 'Variegatum')
白い斑入りの葉が一年中楽しめ、初夏には涼しげな白い花が咲きます。
自然樹形でも楽しめますが、とても丈夫で萌芽力が強いので、生垣にも向いています。繊細な姿は美しいです。
日陰にも比較的強いです。
ヒラドツツジ(Rhododendron hirado azarea)
丈夫で大株に成長するツツジです。少ない本数で、密な緑の帯を作ります。
花が大輪で,直径15㎝になるものもあり,世界一大きいツツジといわれています。花の色は紫,紅桃,紅紫,白など豊富です。
大柄ですから、狭い庭には向きません。
ボックスウッド
葉と枝が密生し、ビッシリと詰まった刈り込みが作れる樹木。葉は明るい緑色なので明るい雰囲気になります。
生長が遅いのも刈り込みの手間が省けてうれしいです。
虫が付きやすいため、殺虫剤の散布が必要かもしれません。
落葉低木 |
ドウダンツツジ
落葉するツツジ。スズランに似たかわいい花、新葉、紅葉と四季の移ろいを楽しめる樹木です。
特に秋の紅葉は見事です。刈り込みに適しています。
バイカウツギ
5月頃に芳香のある、ウメに似た可憐な白い花を着ける落葉低木です。「バイカ」は「梅花」のことで、花が梅の花に似ていることからこの名前になりました。
八重咲きなどの園芸品種もあるようです。樹性は強健なので庭木にするに最適な樹種だと思います。
「サツキウメ」とも呼ばれています。
ユキヤナギ
4月頃、伸びて垂れ下がった枝に白い小花がビッシリと付き、文字通り雪が積もったような姿になる樹木です。秋の黄葉もまあまあきれいです。
枝が荒れ気味に広がりますので狭い庭には不向きです。
地被類 |
ギボウシ
日本の代表的な山野草ですが、欧州に渡って広く普及しています。多くの園芸品種があります。
大葉系では、トクダマ、オオバギボウシ系、トウギボウシ系が、小葉系ではコバギボウシ系、スジギボウシなどが多く供給されています。
明るい日陰を好み、林床に植えるのに最適です。
クリスマスローズ
ネーミングが美しい宿根草です。ほとんどのものが常緑で、花の少ない1~3月頃に花(実際に目立っているのは花ではありませんが・・・)を咲かせます。
その名前とは裏腹に、結構控えめの植物で、花はうつむき加減に咲きます。高木の根元などの日陰に植えるのがいいでしょう。非常に丈夫で手間もかかりません。
品種改良が盛んで、様々な品種が出回っています。
タマリュウ
リュウノヒゲの矮性種で高さ10cmくらいにしかならない常緑の宿根草です。
とても強靱です。多少踏まれても枯れません。
和風庭園での利用や、駐車場の化粧目地としての利用が一般的です。
フッキソウ
草という字がついていますが、低木です。年中葉が青々としています。
日陰地に強いので、木陰のグラウンドカバーとして利用します。
地下茎をのばして群落をつくります。
フイリヤブラン
ヤブランは日本の樹林の下草として自生している植物で常緑多年草です。幅1cmほどの細い葉が群生します。
庭によく利用されるのは斑入り品種で、フイリヤブランと呼ばれています。
生育旺盛な植物で、花壇の縁取りやグランドカバーに広く使います。初秋の頃高さ30cmほどの細い花茎が立ち、小さな淡紫色の花を多数付けます。
ツタ類 |
ハツユキカズラ
上に這って伸びるつる性植物。山地に普通に見られるテイカカズラの斑入り園芸品種です。
寒さに強く、大変丈夫で育て易いです。新芽がピンク~白色~緑と変化し、目を楽しませてくれます。
秋には葉が赤く紅葉します。
モッコウバラ
トゲのない扱いやすいバラです。
生長の早いツル性植物で、5月に白または淡黄の小さな花を咲かせます。花がビッシリつきますのでとても綺麗ですが、花期は短いです。とても強靭です。
コニファー |
アメリカハイビャクシン‘ウィルトニー’
枝垂れさせる場所では最もお勧めの匍匐性コニファー。
石積みの天端から垂れさせるととてもきれいです。中心部はほとんど立ち上がらず、枝は放射状に伸びます。分枝が旺盛で、シルバー系の葉が密生し、緻密なグリーンカーペットをつくります。
管理にも手のかからない品種です。
カナダトウヒ‘コニカ’
枝葉が密生して綺麗な円錐形の樹形を保持する品種です。
刈り込み等の手入れは全く必要がありません。コニファーの中で最も人気の高い種類のひとつです。クリスマスツリーにもうってつけだと思います。
大きくなるまでに時間がかかるので価格が高いです。
コロラドビャクシン‘ブル-ヘブン’
シルバー色の強健種。細身の狭円錐形です。
刈り込まないとボリューム感が出ず、密な樹形になりません。
サワラ‘フィリフェラ・オ-レア’
細長く下垂する葉が一年中黄金色で美しいコニファー。
グランドカバー的にも適していますが、成育がやや旺盛なので主幹を立てた方が刈り込み作業の必要なく、広円錐形の存在感のある姿になります。
存在感があり、きれいです。
ハイネズ‘ブルーパシフィック’
匍匐性の中では最も生育が旺盛なコニファー。あまり管理に手のかからない品種です。
名前には「ブルー」とつきますが、葉の色はやや青みがかった緑といったところでしょうか。地面に沿って這っていくので、斜面や壁などに垂れ下げるときれいです。密度は粗く、生長の早さを「伸びすぎ」と感じるかもしれません。
タケ・ササ類 |
トウチク
直径1~6cm、高さ5~18m。各節から3本以上の短い枝が叢出するので、「マダケ」の仲間などとはまったく異なる風情を見せる代表的な庭園竹です。
枝を短く剪定すると、房状の枝に仕立てられるので、一般家庭の庭や鉢植えなどによく植栽されています。
「ダイミョウチク」(大名竹)と称して流通しているのが本種です。
竹は使い方によっては、とても風情のある景観を形成しますが、地下茎で繁殖し続けます。つまり放っておいたら、だんだん竹の範囲が拡がってくるということです。地下壁で範囲を区切るか、タケノコを毎年取る必要があります。
竹は開花周期が異常に長いことで知られています。種類によって異なりますが、マダケはおよそ120年周期だそうです。
次の開花は2090年・・・私は見られません。